

上通はどこの街にもない、独特の雰囲気があります。それは、新しいアーケードが出来て、新しいビルが建ち、新しい店が出来る。それが、ただ新しいだけではなく、古き良きものを大切にしている街であること。だから、上通でイメージするカラーはチャコールグレー。人の温ったか味や深さ、みたいなものを感じます。
そして何より、人の“和”がある。このアーケードの最大の魅力である、木の歩道は、その優しい歩きごこちを保つ為に、日常のメンテナンスは大変なものですが、そのことにより街のコミュニケーションを育て、一体感は生まれ、ますます豊かな商店街に発展することを期待しています。

テーマは『明るく・優しい』です。アーケードの設計には、たくさんの制限・制約がある為、どこのアーケードでも、同じ様な感じになってしまいます。上通のアーケードの設計にあたって、明るさや優しさを形にする為に、一番ポイントにしたのは、床を木の素材(イペ=鉄木)にしたことです。これは、アーケードにおいては画期的なことで、全国においても例のないことなので、設計から実現までには、かなり時間と労力を要しました。特にアーケードは市道であり、この建設は共同事業なので、各方面への説得は大変なものでした。しかし、私の設計において、ここだけは譲れない!と半ば強引に押し通した感じでしたね。
完成後には、この木ならではの感触が好評で、本当にうれしく思います。